2024/03/11
日本共産党世田谷区議団の区民生活領域の質疑を始めます。
高齢者の地域参加促進施策について伺います。
今年二月に、世田谷区は高齢者の地域参加促進施策の実施状況を示しました。この中には、世田谷、北沢、砧、烏山の各地域で実施している高齢者の居場所づくりにおいての利用者数が出されています。
今回は砧地域の船橋七丁目の千歳温水プール健康運動室について伺いますけれども、実施状況を見ると令和五年度の利用者数は六千三百三名となっております。ここは、玉川地域の上用賀六丁目にあった区立老人休養ホームふじみ荘が廃止されると代替で設置されたところですけれども、ふじみ荘の年間利用者数は三万八千人ありました。
私は議員になる前に、利用者や地域住民の方とともにふじみ荘の廃止はやめてほしいという署名に取り組んでいましたけれども、これだけの人に利用されていたと。それに比べると、四月から十二月までの実績ではありますけれども、利用者数があまりにも少ないと言えます。かつてふじみ荘を利用されていた方は、どうしているのか。以前はふじみ荘を利用していて、今は千歳温水プールの健康運動室に来ている方にお話を伺いましたけれども、仕事が休みの日、週二、三回はこの千歳に来ている。カラオケ、お風呂を楽しみにしています。お風呂だけ利用して帰る人もいらっしゃる。ふじみ荘を以前利用していた人はあまり来ていないよね。送迎バスがあるんだけれどもなかなか不便だと。いつも人が少ないので使う人がもっと増えたらいいのにと、この方おっしゃっていました。
ふじみ荘が廃止されて三年たちますけれども、ここが果たしてきた憩いの場、コミュニケーションの場としての役割を千歳でもしっかり果たしていくことが求められていると思います。
そこで伺いますが、千歳温水プール健康運動室の利用者に対するアンケートをされていますけれども、どのような声が寄せられているか伺います。
区では、高齢者地域参加促進施策として、令和二年度より、高齢者が気軽に訪れ、くつろげるスペースがあり、また、参加型プログラムが体験できる居場所づくりに取り組んでおり、現在、世田谷、北沢、砧、烏山の四地域でモデル事業を実施しております。砧地域では、お話しの千歳温水プール四階の健康運動室、こちらを活用しました居場所事業を実施しておりまして、今年度はスマホ教室、囲碁教室、マッサージ等のプログラム参加者を中心に利用者アンケートを行っております。
アンケートの評価につきましては、ほとんどの参加者から、とてもよかった、とても楽しかったのでまた参加したいなどの満足度の高い回答をいただいております。一方、もっと時間がほしいといった声や、現在実施している以外のプログラムの提案など、よりよい居場所づくりにつながる様々な御意見もいただいたところです。
今、満足度の高い回答とともによりよい居場所づくりにつながる提案が寄せられているということですけれども、こうして集めた利用者の声を生かして、今後利用者増を図る工夫をどのように行っていくのか伺います。
千歳温水プールの居場所事業におきまして、昨年度までに実施したアンケートでは、健康に関する相談会を望む声が多かったということから、月に数回、健康相談や健康に関する講座などを実施しているところです。また、参加者からも好評いただいているやわらぎマッサージについて、今年度は前年度の二倍の回数を実施するなど利用者の声を生かしたプログラムを展開しております。
また、令和六年度においては、夏休み期間中に合わせ、子育て世帯を呼び込んだ多世代交流を目的とした講座を予定しておりまして、新たな高齢者の参加が期待できるものと考えております。
今後も高齢者が気軽に訪れ、思い思いにくつろげ、多様なプログラムにも参加できる居場所として、利用者のニーズを捉えながら、より多くの高齢者に御利用いただけるよう取り組んでまいります。
しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
世田谷区は、五地域における高齢者の多様な居場所づくりを進めており、玉川地域における新しい居場所の開設は令和八年度から実施予定となっています。どこに開設するのか伺うとともに、この居場所をどのようなものにしていくのか、住民参加で進めていくことが必要だと考えますが、このことについても区の見解を伺います。
玉川地域における新しい高齢者の居場所につきましては、お話しありましたふじみ荘跡地に整備をされる高齢者施設の地域交流スペースを活用しまして、令和八年度の開設を目指して整備を進めることとしております。
現在、高齢者施設の整備運営事業者が決定し、高齢福祉部とともに、施設の詳細や使用条件などについて具体的な調整を行っているところです。玉川地域における新しい居場所の具体的な事業内容につきましては他の地域でのモデル事業の実施状況も参考にしまして、高齢者施設内での設置運営という特色を踏まえ検討をしてまいります。
この検討に当たりましては、地域のニーズや課題を把握し、多くの高齢者に御利用いただくため、地域の方々がこの居場所づくりに参加できる仕組みなどにつきましても勘案してまいります。
多様な意見を酌み入れながら具体化していくことで、いつも利用したいと思えるような身近な居場所ができていくと思いますので、地域の方々が居場所づくりに参加できる仕組みについて前向きに検討していただきたいと思います。
玉川地域の実施をもって五地域での高齢者の居場所づくりのモデル事業は完了して、身近な地区の居場所づくりが進められていますが、このことについても住民参加で進めていくことが必要だと考えます。区の見解を伺います。
身近な地区における居場所づくりの展開につきましては、総合支所や高齢福祉部等との地域参加促進施策プロジェクトチームにおいて検討を進めているところでございます。この検討におきましては、居場所となる場の確保、あるいは運営方法等が課題となっておりまして、改めて本事業の意義を共有した上で、各地域でのモデル事業の実施状況等も参考にしながら、具体的な整備方法を詰めていくということとしております。
各地区には、それぞれの環境や特色がございます。高齢者の要望等も一律ではございませんということがありまして、地区展開に当たりましては、地区の特性や資源を踏まえた取組が有効と考えております。そのため、その地区にお住まいの方々から事業者への御意見や御参加いただく手法等についても併せて検討してまいります。
ただいまの答弁の、その地区にお住まいの方々から事業への御意見や御参加をいただく手法とありましたけれども、その手法はどのようなものか、具体的な考えについて伺います。これまでの地域展開では、どのように住民からの意見やニーズを捉えてきたのかと併せて答弁を求めます。
新しい居場所づくりを含む高齢者の地域参加促進施策の実施に当たりましては、高齢者ニーズ調査等の分析に加え、施策に関する懇談会や施設見学会、利用者アンケートなどにより区民意見をいただきながら推進をしてまいりました。
今後の地区展開という課題に対しましては、住民ニーズや地域資源の把握が特に重要となりますので、その具体的手法等も含め、先ほど申し上げたプロジェクトチームにおきまして、地域地区の状況をよく知る総合支所と十分連携の上、検討を進めてまいります。
まだまだこれからという部分がありまして、しっかりと検討を、スピード感を持って進めていただきたいと思います。
上用賀公園拡張事業というのがありまして、この間、ここではワークショップやオープンパーク、周辺区民へのアンケート調査や住民説明会での意見交換をやっぱり実施してきまして、参加と協働でこの計画を進められています。さっき質問の中で、上用賀のふじみ荘について触れましたけれども、ふじみ荘が担ってきた居場所としての機能や温浴施設の設置をこの公園内のスポーツ施設、体育館につくってほしいというふじみ荘利用者や地域住民の方の声で、この公園内の体育館に浴室を設置するということにもつながっています。また、やはり住民参加のこうした仕組みがあったからだと思っています。それを引き続きしっかりつくっていくこと、必要だということを改めて申し上げたいと思います。
質問者を替わります。