決算特別委員会 令和4年10月14日(文教)

2022/10/14

質問項目

 

質問

包括的性教育の推進について

中里光夫 委員

 それでは、日本共産党の文教分野の質問を始めます。

 最初に、包括的性教育の推進について質問します。

 今日、他会派からも質問が出ていましたけれども、私自身、福祉保健の質問に続いての質問ということで進めたいと思います。リプロダクティブ・ヘルス/ライツ周知啓発専門部会が設置されて、教育委員会からも参加していると、今日、何度もこの話が出てきました。

 福祉保健の質問で、思春期世代へのリプロ啓発を行うに当たって、性教育が大きく立ち遅れた日本の現状から、国際的な性教育のスタンダードである包括的性教育の推進と思春期世代を支える大人に対しても啓発を行う必要性、これを私はただしてきました。教育委員会として、包括的性教育の推進を図っていくべきだと考えます。

 この包括的性教育というのは、そもそも科学として子どもたちに教える問題だと、それから性は多様であると、それから性教育は人権教育であって、そしてお互いを尊重する人間関係をつくる上で大切なものだ、こういう理解を進めていく、まさに包括的に、しかも、幼児期から十八歳以上の大人までというのを対象にしているのがこの包括的性教育です。教育委員会として、ぜひこれを推進していただきたいと、そのためにも、皆さん自身や教員自身がその理解を進めていただきたいと思うんです。

 平成三十年に、東京都が性教育の実施状況調査というのを行いました。その中で、管理職の意識調査として、教員は、性教育について自信を持って指導しているという回答が、「とてもそう思う」が五%、「そう思う」が四六%、合わせて五一%にとどまっていると。半分の人は自信がないという状況ですから、やはり教員や皆さん自身にぜひ知っていただきたいというふうに思うんです。

 教育委員会や教師自身に対する包括的性教育の啓発は必要だと考えますが、見解を伺います。

井元 副参事

 性教育の推進に向けて、委員お話のように、授業を実施する教員自身の理解を深めるなど、教員への周知啓発は必要であると考えております。教育委員会としましては、これまで校長会、副校長会において、各学校で性教育について適切な指導が行われるよう、理解促進や周知啓発を図ってきたところです。

 さらに今年度は、生活指導主任研修会において、女性のエンパワーメントの推進やDV防止の啓発などの役割を担っている世田谷区男女共同参画センターらぷらすより講師を招聘し、デートDVや性被害、性犯罪も含め、人権尊重の視点を持って講義をいただく予定になっております。

 今後は、これまでの取組を継続するとともに、研修等における内容が各学校で確実に周知され、各学校における先生方のさらなる性教育に関する理解が深まるよう支援してまいります。

中里光夫 委員

 やはり先生自身や教育委員会の皆さん自身もぜひこれを学んでいただいて、そして、その成果を子どもたちに教えていく、包括的性教育を推進していく、そういう方向でぜひ進めていただきたいと要望をしておきます。

避難所のエアコン導入について

中里光夫 委員

 それでは、次の質問に移ります。

 これは企画総務の続きになるんですけれども、エアコンが使える避難所というのを、私たちは繰り返し求めてきました。夏は大変暑いですから、熱中症予防対策としても、避難所で停電していてもエアコンが使える環境というのは、まさに熱中症対策として命に関わる問題だということで、私たちは取り上げてきました。

 そして、これまで、体育館や格技室に都市ガスが生きていれば停電していても稼働する自立型ガス式エアコン、この導入が進んできました。そして、これは非常用の電源供給もできるというものです。この体育館や格技室のエアコン導入はもう既に終了してしまって、その成果としては九十校中三十九校に入ったと、五十一校はこの自立式のエアコンがない状態になっています。

 それで、先ほどの他会派の質問にもありましたけれども、小中学校の教室のエアコン、これが大変老朽化して、もう更新しなきゃいけないという話です。先ほどのやり取りを聞いていますと、小学校二十一校、中学校二十校が十五年を超えていると。六十四校について、令和九年までに付け替えるんだという答弁が先ほどありましたけれども、それを進めていく上で、ぜひ自立式のガス式エアコンの導入を検討していただきたいと思うんです。

 体育館や格技室に導入されていない学校でも、教室など、どこかの部屋で停電していても使えるエアコンがあると、そういう状況をつくることができるんじゃないか、その条件があるんじゃないかと私は思うんです。避難所となる全ての学校が停電していても、どこかしらエアコンが使えるんだと、そういう環境をぜひ実現していただきたいというふうに思います。(「エアコンは、今、電気が来ないとスイッチが入らないよ」と呼ぶ者あり)電気がなくても使えるものがあるんです。それを入れてほしいという話なんです。

 これは、ぜひ導入を進めていただきたいんですが、いかがでしょうか。

青木 教育環境課長

 先ほど、委員お話がありましたとおり、教育委員会では、児童生徒の暑熱対策とともに避難所の機能を確保する目的として、全区立小中学校の体育館及び中学校の格技室に空調設備を設置してまいりました。

 そのうち、停電時でも稼働する自立運転可能なガス式空調設備を小学校十八校、中学校二十一校の全三十九校に設置、採用してまいりました。

 体育館または格技室に自立運転可能なガスの空調設備を設置していない学校に対し、委員御提案がありました一部の普通教室に自立運転可能なガス式の空調設備の採用に当たりましては、空調設備の機種が限られること、また、更新する工事に時間を要することなどの課題がございます。災害時におきましては、体育館や格技室のほか、普通教室等も避難所としての活用が想定されることから、関係所管と連携し検討を進めてまいります。

中里光夫 委員

 課題はあるようですけれども、ぜひともこれを導入をして、世田谷の避難所は停電していてもエアコンが使えるんだと、そういう状況にぜひしていただきたいと思います。

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