一般質問 令和5年02月22日定例会

2023/02/22

質問項目

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質問

区民の命と暮らしを守る区政について

中里光夫 議員

 通告に従い質問します。

 岸田政権は、安保三文書を改定し、大軍拡、大増税を強行しようとしています。軍事費を倍増し、五年間で新たに四十三兆円をつぎ込んで、敵基地攻撃能力のために長距離ミサイルなどを備えようとしています。集団的自衛権を使った先制攻撃も否定していません。大増税や社会保障、教育費の削減につながり、平和も暮らしも破壊する暴挙です。戦争の準備ではなく、平和のための外交努力こそ必要です。軍事ブロックの対決ではなく、包括的な平和の枠組みの構築を進めるべきです。

 日本共産党は大軍拡、大増税を食い止めるために力を尽くします。

 今、やるべきは、暮らしを守ることです。コロナの影響の上に物価高騰、光熱費の値上がり、実質賃金は下がり続け、不安定な雇用が貧困と格差を広げています。自営業、フリーランスは経済の影響をもろに受けている上に、高過ぎる国保料などの負担がのしかかっています。

 高齢者は、年金が下がり、医療の窓口負担は倍増、さらに介護保険の利用者負担増が狙われています。暮らしを守るために、消費税の減税、最低賃金を時給千五百円にして賃金の引上げをすべきです。社会保障や教育を充実させ、安心して子育て、介護ができる社会を構築すべきです。国に対し、大軍拡、大増税の中止、生活保護基準の向上、年金支給額アップ、介護保険改定の中止、国保の軽減拡充などを求めるべきです。

 区として独自に国保料の軽減、非正規から正規職員への切替え、公契約条例を生かした地域の労働条件の向上、入札制度改革でダンピングを防ぎ、地域の経済循環を促進すること、事業者への直接支援、伴走型支援を進めるべきです。

 大軍拡、大増税に対する区長の姿勢、区民の命と暮らしを守る区政を進めることなど、区政運営に臨む区長の基本姿勢を伺います。

若者が未来に希望を持てる社会について

中里光夫 議員

 次に、若者が未来に希望を持てる社会を世田谷からというテーマで質問します。

 少子化が問題となっています。出産や子育て支援が国や東京都から打ち出されました。世田谷区は学校給食の無償化、十八歳までの医療費無償化などに踏み出しました。私たちも求めてきたことで、一歩前進です。学校給食無償化は恒久的な制度とすることを求めます。

 しかし、少子化対策としては不十分です。高い学費で苦労し、奨学金で卒業のときには何百万円もの借金を抱える、しかも働き方は非正規の不安定な働き方、これで結婚して子どもをつくれと言うほうが無理な注文だ、こうした声が上がっています。お金の心配なく教育が受けられる条件づくり、安定した雇用、暮らしていける賃金、住宅の確保が必要です。こうした条件づくりを国に求めるとともに、世田谷区としてできることを進めるべきです。

 給付型奨学金の対象を、生活保護世帯など低所得世帯に広げることを求めます。民間住宅の借り上げなどを進め、子育て世帯とともに若者枠の確保を求めます。見解を伺います。

 若者が安心して働け、将来の人生設計ができる安定した雇用を生み出す必要があります。世田谷区の職員は、正規職員約五千人に対し、非正規職員約四千五百人、約半数が、賃金も低く、継続した雇用の保障のない状態に置かれています。

 非正規職員は女性が圧倒的に多いため、職員の男女間の賃金格差も生まれています。非正規職員の賃金を引き上げるとともに、正規職員への切替えを進めるべきです。保育や介護の現場では人材不足が深刻です。人の命、成長、尊厳に関わる専門性の高い、誇りある仕事なのに、賃金が低く社会的評価も低い。

 区の職員の約半数が非正規であるという現状が、官製ワーキングプア、賃金格差につながっているという区の認識はあるのか伺います。また、若者の安定した雇用の確保に向け、保育、介護などの処遇改善を進めることを求めます。見解を伺います。

 新年度予算案は、子ども全力応援予算となっていますが、保育の位置づけが弱い。共働きが増え、ますます保育は子育て支援の重要な柱です。ゼロ歳児の空きが出たことは、年度途中で入園し、仕事に復帰できる歓迎すべきことです。区立保育園の統廃合計画は見直すべきです。

 保育の虐待が問題になっています。世田谷でも起きました。その背景にあるのが職員配置、四、五歳児は三十人に一人です。職員配置基準を変える必要があります。世田谷区は一歳児の職員加配をしていますが、都内のほとんどの自治体も行っています。

 新規整備の停止により、入園可能数が減少しています。四月の待機児の見通しはどうなのか伺います。

 私立認可保育園の運営を守るために定員定額制の導入など、私立園の支援を行うこと、弾力化を計画的に解消し、さらに保育基準を見直し、職員の加配を進め、質の高い保育を実現するべきです。見解を伺います。

 今の日本社会は、ジェンダー差別、ハラスメント、痴漢や性差別など、人権問題で世界から大きく遅れています。こうした問題に若者が大きな関心を寄せています。日本社会が遅れた部分、これまでの古い価値観や風習の見直しが必要です。若者が未来に希望を持てる社会とするために、ハラスメントのない社会、痴漢、性犯罪の根絶、ジェンダー平等を、区を挙げて目指すべきです。

 ハラスメントを禁止するルールづくりや啓発を求めます。包括的性教育の学校での実施、社会への普及を進めることを求めます。見解を伺います。

高齢者福祉の問題について

中里光夫 議員

 次に、高齢者福祉の問題です。

 政府は、世代間の分断をあおるように、全世代型社会保障と称し、年金引下げ、高齢者医療の負担増など、高齢者福祉を後退させています。若い世代の福祉増進のためには高齢者福祉が邪魔だと言わんばかりです。

 保坂区長は、保育と介護は区政の二大需要だとして、世代間の分断ではなく、認可保育園や特養老人ホームの増設を進めてきました。介護と保育のダブルケアを強いられている家庭も多い。子育て支援と高齢者福祉はどちらも進めなければなりません。しかし、新年度予算案は、子育て支援が打ち出される一方で、高齢者福祉については新たな展開が見られません。

  物価高騰の中で、高齢者は年金も下がり、医療の窓口負担は倍増、一人暮らしが増え、孤立が問題です。高齢者の居場所づくりは進んでいません。

 低所得者支援を行っている団体が、公団住宅で行った都営住宅申込み相談会に高齢者が殺到しました。住宅の確保、重い家賃で苦しんでいる方がたくさんいます。八十代でも生活のために働いている方がたくさんいます。高齢者福祉の強化を打ち出すべきです。区長は高齢者の暮らしの実態をどう認識しているのか伺います。

羽根木区民集会所について

中里光夫 議員

 次に、羽根木区民集会所についてです。

 区民生活委員会に羽根木区民集会所を売却する方向で調整するという報告がありました。この集会所はマンションの一角にあります。それは昭和五十九年竣工のこのマンション建設が進められたときに、周辺住民の数年にわたる運動で、当初八階建ての計画を七階建てに変更、ケヤキ並木を保存、マンションの一角に区民集会施設をつくることを建設会社に約束させました。

 この運動の経過は一冊の本にまとめられ、区立図書館にも蔵書されています。その中に、建設会社と住民が交わした協定書が記載されています。そこには、羽根木地域の社会的環境を保全、発展させるため、本建築物の一階部分に九十四平米の公共施設を設け、その区分所有を世田谷区に寄附するものとすると書かれています。実際にこの部分が世田谷区に寄附され、集会室になったのです。

 区は、この施設を住民運動で獲得した当事者であり、今も施設を利用している人たちに、何の相談もなく廃止の方針を決めるとともに、売却の方針まで決めたのです。住民はこのことを知り、私たちの運動で、ただでもらったものを勝手に売り払うなんて許せない、こうした怒りの声を上げています。

 集会所の存続を求める署名が広がっています。昨日までに六百六十四筆の署名が区長に届けられました。区は住民の意見をよく聞いて、廃止、売却の方針を見直すべきです。区は利用者、住民の思いをどう受け止めているのか、区の見解を伺います。

 以上で、壇上からの質問を終わります。

答弁

保坂 区長

 中里議員にお答えをいたします。

 区民の命と暮らしを守る区政ということについての基本姿勢ということでございます。

 今回、区議会に提案いたしました令和五年度予算案は、子ども全力応援予算として、次世代を担う子どもたちへの支援を強化することに加え、エネルギー価格、物価高騰への緊急的対応や、区内経済の回復に向けた区内事業者への伴走型支援の取組、介護人材の確保・育成・定着支援など、多世代にわたる安全安心を確保するための予算をしっかり盛り込みまして、まさに区民の命と暮らしを守ることが区政運営の基本であるという考えをベースに編成したものでございます。

 また、この考え方からは、区として国民健康保険に関して、令和四年度より、未就学児の均等割について国が軽減措置を講じることになりました。区長会を通した当区からの要望も大きな働きをしたと思います一方で、就学後にむしろ家計負担が増加することから、現状これでも不十分であり、引き続き就学後の拡充を区長会を通して国に求めているところでございます。

 官製ワーキングプアの解消につきましては、この間、区の労働報酬下限額を段階的に引き上げることにより、公務のほか民間も含めた区内における賃金底上げが地域経済の活性化に波及していくことを期待しているところであります。

 入札制度では、価格競争のみではなく、地域貢献や公契約評価を加えた建設工事の総合評価方式入札を今年度開始し、来年度からは委託契約において変動型最低制限価格制度を導入するなど、さらなる改革を推し進めています。

 平和の問題についてです。

 岸田首相は、安保三文書などの閣議決定で敵基地攻撃論を反撃能力と言い換え、これを持てるとして防衛予算の二倍化を打ち出しています。

 昨今の緊迫する世界情勢の中ではありますが、平和都市宣言をしている区として、私といたしましては、外交力の強化、その改善を優先し、子ども・子育て、社会保障予算を削ることのないように求めていきたいと思います。

中村 副区長

 私からは、高齢者福祉の強化について御答弁いたします。

 区はこれまでも、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、高齢者が気軽に立ち寄れる居場所の拡充や、認知症の方の在宅支援のほか、特別養護老人ホームをはじめとした施設建設や区独自の介護人材の確保、定着支援など介護基盤の整備を進めてまいりました。

 一方で、この間のコロナ禍により、地域での交流や活動が停滞する中で、高齢者の孤立やフレイルなどが危惧されるとともに、先行きが見通せない物価高騰や様々な負担増が高齢者の生活に大きな影響を与えているものと考えております。

 区は昨年十二月に、次期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の策定に向けた高齢者ニーズ調査を実施いたしました。本調査において、高齢者の健康状態、地域活動への参加状況、経済的な暮らし向きの状況等の生活実態をしっかりと把握し、必要な高齢者福祉施策の改善強化に取り組んでまいります。

 以上です。

柳澤 子ども・若者部長

 私からは、給付型奨学金の対象を生活保護世帯などに広げることについて御答弁申し上げます。

 国は、令和二年度より高等教育の修学支援新制度を開始しており、生活保護世帯をはじめ、住民税非課税世帯の子どもが大学等に進学する場合は、国制度の給付型奨学金を受給し、併せて入学金や授業料の減免を受けることができるようになりました。

 一方で、生活保護世帯の子どもが大学等に進学する場合、現行の制度では生活保護の対象から外れることになるため、国の制度だけでは十分に賄い切れていない現状があることは認識してございます。

 区では、令和五年度に子どもの生活実態調査、これを高校二年生世代全員を対象に実施することとしてございます。生活困窮世帯の子どもや家庭の実態などを把握し、課題の整理を行いまして、生活保護世帯等の子どもを対象にした給付型奨学金について、その財源や規模など、必要な事柄について検討してまいります。

 以上でございます。

畝目 都市整備政策部長

 私からは、若年世帯等の住宅支援に関する御答弁です。

 区は、高齢者、障害者、ひとり親の子育て世帯、低額所得者層など、住宅確保要配慮者に対する居住支援を推進してございますが、議員お話しの若者につきましては、現在、国や東京都の住宅確保要配慮者の対象とはなってございません。

 そうした中、先般、国は少子化対策の一環として、若者世帯や子育て世帯を優先的に公営住宅に入居できる取組を拡大するとの報道がございましたことは認識してございます。

 第四次住宅整備方針において、みんなで支え、次世代へつなぐ安全で安心な暮らし、住まい、まちづくりを基本理念に、区では、居住支援協議会の不動産団体において、お部屋探しにお困りの若者等の若年世帯など全ての方が御相談いただける協力不動産店の一覧をホームページで公表し、相談体制を設けてございます。

 区といたしましては、こうした取組と併せまして、居住支援協議会におきまして、不動産団体の御協力をいただくとともに、国の動向を注視しながら、若者等の若年世帯や子育て世帯など、誰もが住み慣れた地域で安心して住み続けることができる取組を推進してまいります。

 以上でございます。

池田 総務部長

 私からは、職員構成、処遇等について御答弁いたします。

 会計年度任用職員につきましては、制度導入時に、常勤職員の給料表に準拠する形で単価設定を行ってございますが、常勤職員とは勤務日数、勤務時間が異なることから、月額の給与には差がございます。

 区といたしましては、この間、労働報酬下限額の改定や国の経済対策などを踏まえ、常勤職員を上回る形での報酬の見直しなどに取り組んでまいりました。

 また、現時点では、会計年度任用職員の週の勤務時間数は、特別区による経験者採用試験の受験資格要件としている時間数を満たしてございませんが、受験資格要件の見直しを申し入れ、常勤職員への選択肢も開いてまいりたいと考えているところでございます。

 区では、業務の種別などに応じて常勤職員と会計年度任用職員とを組み合わせて効果的な人員配置となるよう取り組んでおり、引き続きよりよい区民サービスを提供できるよう、各業務の状況を見極め、常勤職員の採用を基本としつつ、執行体制の整備を図ってまいります。

 以上でございます。

田中 保健福祉政策部長

 私からは、福祉人材確保など、御答弁いたします。

 保育及び介護の人材確保・定着を図るためには、処遇改善のほか、仕事のイメージアップを図る取組やマッチング強化、仕事のやりがいや専門性を高めるための人材育成や働きやすい職場環境づくりなど様々な取組が必要であり、国、東京都とも連携を図りながら、区独自の取組も行ってまいりました。

 処遇面で大きなものとしては、保育、介護ともに家賃補助を行っており、補助の対象が一部の事業所に限られていた介護についても、今年度より居宅系の事業に拡充するなど、多くの介護職員を対象に実施しております。

 超少子・高齢社会の諸課題に対応するには、引き続き、保育、介護などの福祉人材の確保と定着への支援は大きなテーマとなっております。今後も先進的な技術の活用や、全国各地で行われている好事例を参考にしながら、人材の確保や定着に向けた支援策を検討してまいります。

 私からは以上です。

和田 保育部長

 私からは、保育について二点、御答弁いたします。

 まず、四月の待機児童の見通しについてです。

 令和五年四月に向けた入園選考においては、全体の申込者数は、ほぼ例年どおりなのに対し、一歳児クラスの申込者が増加していることに加え、既存の保育施設ではゼロ歳児の欠員が増加するなど、年齢や地域によっては利用者の御希望と受皿の状況に乖離が生じ始めています。

 このような状況を踏まえますと、就学前人口は減少しているものの、保育園の利用希望は引き続き高止まりの状況であることから、特定の地域や年齢によっては、待機児童の発生に対し十分な対応をしておくべき状況にあると考えています。

 区といたしましても、一時預かり事業の拡充や、定期利用保育の実施等、保育園の利用を希望される一人でも多くの区民が御利用いただけるよう、区民に寄り添った対応を行ってまいります。

 次に、私立園の支援についてです。

 就学前人口が減少に転じ、区の将来人口推計においても引き続きこうした傾向が続くと見込まれておりますが、認可保育園における年度当初の欠員は、年度後半にはほぼ充足している状況もございます。

 今後は、各園の定員充足状況を踏まえた支援策の検討と併せ、弾力化解消を計画的に進めるとともに、保育施設がグランドビジョンに基づく全ての子育て家庭支援の役割を果たしていけるよう、私立保育園に対する支援を進めてまいります。

 また、配置基準の問題に関しましては、区では、園に対する独自の加算要件により、国基準より手厚い配置に努めているところでございますが、全国的な問題でもあることから、今後早急な改善を求め、国に対し見直しの要望を行ってまいります。

 以上でございます。

小泉 教育政策部長

 私からは、ハラスメントを禁止するルールづくり等についてお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、若者が未来に希望を持てるようにするためには、一人一人が尊重され、誰もが自分らしく生きることのできる社会をつくっていくことが大切であり、各学校では、全教育活動を通じて、子どもたちに、あらゆる差別やいじめなどが認められるべきではないことを指導しているところです。

 なお、社会には、包括的性教育の学習テーマに含まれている性の多様性やジェンダー平等、性暴力などの問題に直面し、不安や悩みを抱える若者がいることを踏まえ、子どもたちがそれらの課題を解決していけるよう、正しい知識や公正な判断力を養うための学習を推進する必要があると考えております。

 今後、各学校においては、生涯にわたって互いの個性を認め、自他の人権を尊重し合う精神の基盤を養い、若者たちがハラスメント被害にさらされることのない社会を形成していく一員として、必要な資質、能力を育成する指導を充実させてまいります。

 以上でございます。

片桐 生活文化政策部長

 私からは、若者へのハラスメント禁止の啓発等についてお答えいたします。

 世田谷区多様性を認め合い男女共同参画と多文化共生を推進する条例では、個人の尊厳を尊重し、年齢、性別などにかかわらず、多様性を認め合い、自分らしく暮らせる地域社会を築くこととしております。

 若者は、成長過程にあるがゆえに、力と支配という構造的な影響により、ハラスメントや性暴力などの被害を受けやすい状況にあることからも、地域社会全体に向けた啓発が大変重要と認識しております。

 現在、男女共同参画センターらぷらすにおいては、暴力の構造や、アサーティブの大切さについて広報活動や講座、居場所など、様々な事業の中に取り入れ、理解促進に努めているところです。今後、ハラスメントや暴力の根絶に向けて、アウトリーチ等により、地域の大人たちと考える場を拡充することを通じ、若者が未来に希望を持ち、互いの尊厳を認め合える寛容な地域づくりの取組を進めてまいります。

 以上です。

木本 北沢総合支所長

 私からは、羽根木区民集会所に係る御質問に御答弁申し上げます。

 議員お話しのように、マンション建設計画の近隣住民による反対運動の中で、建物の一部に公共施設を整備する話が出てきたことが当施設開設の発端と伺っております。当時、事業者から集会室を造るので、区へ有償譲渡したいとの申出がありましたが、周辺に施設が充足していることなどから、区はお断りいたしました。その後、区に寄附をするということになり整備したものです。

 施設開設以降は、度々低い利用率が課題となっていたため、照明の増設などの対策を講じてまいりましたが、利用率の低下に歯止めがかからず、過去三か年の利用率は三〇%を下回っています。

 区では、令和三年度の公共施設等総合管理計画の改定時に、利用率四〇%以下の施設は統廃合する方針を決定し、羽根木区民集会所を廃止して代田地区会館に機能を統合するものとして、跡地の民間活用に向けた検討を、税外収入も視野に庁内で行ってまいりました。

 一方、マンション管理組合からは、不特定多数の出入りのあるような活用は避けてほしいなどの要望もいただく中で検討してきましたが、事業が限定的となり、事業者参入や事業継続の可能性が不透明であるなど有効な活用案を見出すことができなかったため、売却に向けた調整を進めることとし、先日の区民生活常任委員会にて報告をさせていただきました。

 今後、町会、管理組合理事会、利用団体、周辺住民などの皆様に説明会等で、より丁寧に説明し、いただいた御意見は庁内で共有しながら、真摯に対応してまいります。

 以上でございます。

中里光夫 議員

 平和の問題について、区長は軍拡ではなくて外交力の強化を優先するというお立場を表明されたと思います。区長から、やはりこういう平和を求める発信を全国に向けて出していくということは、非常に力があると思いますので、ぜひお願いしたいと思います。

 それから、保育の問題ですけれども、世田谷区は国基準より手厚い配置に努めているという答弁がありましたけれども、これ、調べてみますと、二十三区というか、都内ほとんど同じです、一歳児の加配だとか、看護師を入れるだとか。特別に世田谷区が手厚いわけでもありませんし、国の状況がひどいというのはありますけれども、これは本当に世田谷区から変えていく、さらに頑張っていくという姿勢が必要だと思います。ぜひ進めていただきたいと思います。

 それから最後に……。

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