決算特別委員会 令和6年10月10日(文教領域)

2024/10/10

質問項目

 

質問

学校断熱化について

中里光夫 委員

 それでは、私からは学校断熱化について質問したいと思います。午前中、他会派からも質問がありましたので、最初の一問目はちょっとはしょりたいと思います。

 第二回定例会で小中学校の教室の断熱化について質問しました。区は、三十七校で遮熱対策を実施するということで、当時答弁しておられまして、今日の午前中の他会派のところでも、その成果を答弁なさっていました。大きいところで六度効果があったというようなお話も出ていましたので、これは大変有効だといいますか、そういうことなのではないかというのを感じます。

 それで、この間の話になかったのが校舎の最上階の天井裏に断熱材を入れる実験を新たにやると。未実施の教室と温度の計測をして、比較実証するというお話を伺いました。遮熱だけではなくて、断熱改修の第一歩として注目に値すると思います。この実験を行うことになった経過と測定の結果はいかがでしょうか。

池田 副参事

 委員御指摘の実験につきましては、暑熱対策検討委託事業者が断熱改修の有効性を検証する学校断熱改修推進プロジェクトを全国六か所で、この十月から開始するに当たり、世田谷区の学校施設での協力依頼を受けたため、このプロジェクトに参加することといたしました。

 当プロジェクトでは、塚戸小学校をモデル校として、校舎最上階の天井裏への断熱材の敷設、二重サッシの設置を行い、実施した教室と実施していない教室を比較計測しております。この計測検証については、年間を通じて実施することで、より高い精度の分析結果を得られることから、次年度まで引き続き計測、検証を行う予定です。計測、検証結果につきましては、今後の学校施設の改修整備手法に生かしてまいります。

中里光夫 委員

 大変暑い夏が続いているので、少しでも効果が認められるようならば、来年はできる限り多くの学校で、この天井裏断熱を実施すべきだと思いますが、進めるに当たっての課題、今後の見通しはどうなんでしょうか。

池田 副参事

 現在、暑熱対策検討調査を進めておりますが、校舎最上階は天井面での温度がかなり高く、室内温度に大きな影響を与えているという速報値を得ていることから、天井裏断熱設置には一定の効果があると見込まれます。実施に当たりましては天井裏の断熱材の設置スペースが必要であり、断熱グラスウールと照明器具との接触を回避しなければならず、施工性に憂慮があり、施工に時間を要することから、児童生徒が登校していない土日、祝日や長期休業中に実施しなければならない等の課題が挙げられます。

 今後、既存校舎における暑熱対策につきまして、検証結果を基に各学校の最適な手法を整理し、学校の協力を得ながら順次対策を実施してまいります。引き続き、子どもたちが快適で健康に過ごせる教育環境づくりに取り組んでまいります。

中里光夫 委員

 今、様々課題はあるということですが、最上階の天井断熱だけで十分かどうかというのは、これはまだ分からないわけですよね。教室の温度を測って検証していかなければいけないと思います。

 教室の断熱改修、まずは教育環境を整えるという点からも、どこまで対策していく必要があるのかというのをきちんと調べなきゃいけないというふうに思います。全ての教室で外気温が三十五度を超える猛暑日の教室内の温度を測って、十分な教育環境にあるのかどうか調査すべきだというふうに思います。授業を行うときに先生に協力してもらうなどすれば、実現可能なのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

池田 副参事

 今年度、学校現場から対策を求める声が多く届いているため、校舎棟最上階について、窓面に対して早急にできる暑熱対策を実施しているところです。委員御指摘の全ての教室での温度計測調査につきましては、実施の予定はございませんが、暑熱対策検討調査の中で、最上階から下の階まで測定を進めておりまして、天井からの輻射熱や窓面からの日射熱など、一定の傾向がつかめるものと考えていることから、御指摘の調査と同等の成果が上げられると認識しております。この調査結果を活用して、中間階や一階においても、各学校の状況に応じて必要な暑熱対策を講じてまいります。

中里光夫 委員

 かなり細かな測定ですか、綿密に行うというようなことで、最上階に断熱をして、校舎全体がどうなっていくかというのも分かっていくんだということだと思いますが、非常に対策の質が上がってくるんじゃないかというふうに期待しますが、先ほどお話のあった学校断熱改修推進プロジェクトに参加するという話がありましたが、これは事前に言っていなかったんですが、これはどういうものなんでしょうか。

 断熱をするというお話がありました。どういう経過でやりましたかということを聞いたら、学校断熱推進プロジェクトを全国六か所でやる。それに参加するんですという話だったんですが、このプロジェクトについて簡単に。

池田 副参事

 このプロジェクトは、先ほど御説明しているんですけれども、塚戸小学校をモデル校としまして、校舎の断熱、天井裏に断熱材を敷いていく。あるいは教室の窓のところに二重サッシを置いて、それの計測をしていくというところでございます。

中里光夫 委員

 ぜひきちんとした取組、それから全体の環境をしっかり守るように進めていただきたいと思います。

 終わります。

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