2021/05/24
5月24日、里吉ゆみ都議と日本共産党世田谷区議団は、オリンピック・パラリンピックの子どもたちの観戦(学校連携観戦)中止を求め、教育委員会に申し入れました。
コロナ対策と五輪開催は両立できない
国内の感染状況は拡大しており、ワクチン接種も進んでいません。コロナ対策と五輪開催が両立できないことは、いまや明瞭です。全世界からの選手・関係者の来日は、感染爆発また医療崩壊の深刻な危機を招く可能性があります。
世論調査でも「延期」「反対」が八割を越えています(5/17付 朝日、ANN調べ)。
学校連携観戦はコロナ禍前に、都などにより計画されたものです。世田谷の子どもたちは、都があらかじめ振り分けた、馬事公苑、有明、代々木、新国立競技場等で観戦予定。区立幼稚園5歳児クラスと小・中学生約52000人が対象で、移動は公共交通機関のみです。
子どもたちのオリパラ観戦どう思う?
保護者の方々からは、「感染や熱中症の危険があり、参加させたくない」「公共交通機関利用とは知らなかった、移動するだけで感染リスクがある」「観戦自体は貴重な経験なので行かせたいと思うが、今じゃない」「子どもの希望を尊重したいが、暑さや感染対策はどうなのか?観戦時間は?競技の何を見るのか?情報がもっと欲しい」「強制で行かすことだけは止めてほしい」「親子で意見が対立しそう」「身体・知的や発達障害児等配慮が必要な子たちが安全・安心に参加できる対策は取られるのか?」などの意見を聞き取ることができました。
昨年12月の朝日新聞によると、都内53区市町村のうち24自治体の小学校が辞退。検討も含めると、計307校にものぼるそうです。
子どもの安全と健康を第一に、①子どもたちの東京オリンピック・パラリンピック観戦は、感染や熱中症等心身の健康被害をもたらすリスクが高く、区教委として「中止」の判断を求めること ②「観戦」の中止を都へ求めること ③判断する際、保護者や児童・生徒及び現場の教職員の意見を聞き、区民や保護者また児童・生徒に説明を尽くすこと、を求めました。
子どもの安全健康守るのは当然のこと
渡部教育長は、「無観客でするのか人数制限して実施するのか等、全く都から情報が入らない、全体が見えない」状況だが、「子どもの安全と健康を第一に考えるのは当然のこと」である、と応えました。
教育長と「子どもの安全と健康を第一に」という共通の基盤の確認が出来たことは重要です。
教育委員会としても非常に悩んでいることが良くわかり、引き続き、「国民の命と健康を守るためオリパラ中止」世論を高めて、区や都また国へ働きかけていきます。
写真 :左から中里区議、たかじょう区議、江口区議、里吉ゆみ都議、渡部教育長、粟井教育監・教育政策部長