予算特別委員会 令和6年3月21日(補充質疑)

2024/03/21

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質問項目

 

質問

核兵器の廃絶と世界に平和の輪を広げていくことを宣言した平和都市宣言を新庁舎に掲げてほしいという問題について

坂本みえこ 委員

 核兵器の廃絶と世界に平和の輪を広げていくことを宣言した平和都市宣言を新庁舎に掲げてほしいという問題について伺います。

 今、日本政府は、殺傷能力のある武器の輸出解禁や、ジェノサイドが指摘される中、イスラエルの軍事産業を支えるイスラエル製攻撃型ドローンの導入を計画するなど、平和国家の理念を覆し、死の商人国家への道に大きく踏み出そうとしています。こういうときだからこそ、地方から平和の輪を広げるために、声を上げる必要があるのではないでしょうか。

 他区の平和都市宣言の取組を見てみます。タブレットとパネルを御覧ください。

 まず、中央区、平和都市宣言を記念して、平和を願う区民のシンボルとしてニコラという像があります。次に、平和都市宣言一周年を記念して、平和の鐘も八重洲通りに設置されております。それから江戸こまた、平和都市宣言を記念して、中央区の空の玄関に当たる場所のすぐそばの蛎殻町公園にシンボルとして設置されております。平和都市宣言の碑は、区内の三か所の公園に設置されております。月島第二児童公園には、平和モニュメントということで、区立小学校の子どもたちが作成した原画を基に、障害のある方が制作したものが設置されております。晴海第三公園記念モニュメントは、スポーツの祭典である東京オリンピックのときに、中央区の平和都市宣言の趣旨を踏まえて、オリンピック・パラリンピックと平和というテーマで平和モニュメントが設置されております。様々なところにたくさん設置されています。

 次、千代田区です。平和祈念モニュメント。国際平和都市千代田区宣言を永続的に記念し、その精神を訴えるために、モニュメントが本庁舎に設置されております。公募によって制作されたということです。

 続きまして、新宿区、平和記念板。新宿区の平和都市宣言をより多くの人に知っていただくために、各特別出張所、新宿歴史博物館、新宿スポーツセンター、各図書館、各生涯学習館、区立小中学校などに宣言板を設置しています。平和の灯は、世田谷区も同じものがありますけれども、広島と長崎の平和の灯を合わせたものが新宿区役所の玄関のところにともされております。それがくっついた写真がこちらになっております。新宿区役所と書いたすぐ下に平和の灯があり、そしてその下に平和都市宣言が書かれております。平和の泉・平和祈念像も新宿区役所の正面玄関のところにございます。そして最後、平和の鐘、新宿中央公園芝生の広場に設置されていて、一日四回奏でられて、人々に平和を語りかけているというふうに、各区様々な平和祈念のモニュメントなどが設置されております。

 世田谷区でも、これらの取組を見習って、新庁舎に平和都市宣言をモニュメントなどの形で掲げていただきたいと思います。見解を伺います。

渡邉 生活文化政策部長

 区では、四十回目の終戦の日に当たる昭和六十年八月十五日に平和都市宣言を行いました。その翌年、一周年を機に、周辺に戦跡が多く点在する世田谷公園内に、平和都市宣言全文を刻み込んだ平和の祈りと題する平和のモニュメント像を設置してございます。また、この世田谷公園には、宣言から五周年目の平成二年に平和の灯を設置、十周年目の平成七年にも被爆二世の木を植樹しており、三十周年を迎えるに当たっては、平成二十七年、玉川小学校より平和資料館の移設を行っております。こうして平和文化の振興において、世田谷公園はその象徴的な拠点となってございます。

 区では、このように世田谷公園を、平和都市宣言を契機に、様々なイベントの開催をはじめとし、未来の平和を確かなものにするために、区民の方々と平和について考え、共有する場としてきたところでございます。今後も、社会から戦争をはじめあらゆる暴力を根絶する平和の全区的な拠点として考えてございます。

 したがいまして、お話しの新庁舎の中庭に規模の大きな平和のモニュメントを新たに設置する予定、これはございませんが、本庁舎、総合支所においては、毎年八月に実施しております平和都市宣言の懸垂幕などの掲示や、庁舎内に平和の祈り像、これらの写真等を活用した宣言のパネルを掲示するなどにより、平和への希求を今後も区民、後世に伝えてまいります。

坂本みえこ 委員

 世田谷公園を平和の拠点とすることには大賛成です。より多くの人に平和資料館などにも足を運んでいただくためにも、世田谷公園の名称を、この際、世田谷平和公園に改名することを提案します。

 ただいま答弁では、したがって、新庁舎の中庭に規模の大きな平和のモニュメントを新たに設置する予定はないとのことですが、世田谷公園を平和の拠点にすることと、新庁舎中庭などに平和都市宣言を掲げるモニュメントの設置は、両立できるのではないでしょうか。第四回定例会では保坂区長も前向きな答弁をいただきました。改めて区長の見解を伺います。

保坂 区長

 第四回定例会、昨年でしたけれども、区民に幅広く平和都市宣言が読まれて、知られていくことは大変重要で、今後は、モニュメント設置も含めて幅広い区民への周知の在り方について検討すると答弁をさせていただきました。モニュメントという形で二十三区各区でも、委員が紹介されました。この設置されたタイミングを見ると、昭和から平成の初め頃が多かったのかなと思います。そういう意味では、世田谷区で平成二十八年に世田谷公園の中に、この平和の様々なモニュメントとともに平和資料館をまさに展示、また、企画展も常時やるという、小さいですけれども、しかし、新たなそういう平和発信の拠点を設けたということは、大変大きな一歩だったろうと思いますし、時代に合った、多世代に平和の大切さを、このモニュメント設置がいいのか、あるいは他の手段や伝える方法があるのか、そこは考えてみたいと思いますが、新庁舎の中庭については、今ちょっと部長が答弁しましたけれども、ちょっと構造的な問題でなかなか厳しいというお話が出てきております。

 新庁舎もこれから時間をかけて造られていきます。そして、平和都市宣言という中身が、大変不安定な世界情勢の中で、当時、宣言を発したとき以上に、例えば核戦争の危機というものが本当にただごとではない事態になってきているというようなことを踏まえ、区民の皆さんとしっかり議論し、また、議会の御意見も伺いながら、この平和の発信を新たにするというテーマについて受け止めて、課題にしていきたいと思います。

坂本みえこ 委員

 ぜひ前向きに進めていきましょう。

 では、替わります。

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