2024/10/04
日本共産党、区民生活領域の質疑を始めます。
まず、平和の問題についてです。
この夏、下馬図書館では、平和資料館との共同企画として、「世田谷から平和を考える―疎開児童と特攻隊員との出会い、そして特攻平和観音―学童疎開・特攻から八十年」と題する催し、パネル展が行われました。下馬図書館直営の時代から共同企画の話があったようですが、昨年に続き、今年は近隣の学校の学童と特攻隊員との疎開先での触れ合いの様子、下馬にある世田谷観音に奉安されている特攻平和観音について、また、初代住職が三軒茶屋と若林のパン屋、ニコラス精養堂の創業者であったことまで詳細に調査されたもので、平和について再考するきっかけになるようにとの願いが込められたものでした。
下馬図書館の担当の方にお話を伺いましたが、平和の企画を行うに当たって文献などを読む中で、下馬地域周辺は陸軍の施設などがあったところだけれども、地域のことが知られていないという印象を持った。近くに住んでいる方に知ってほしいとの思いで、地域研究者、郷土史家である、きむらけんさんを訪ね、世田谷観音の住職にも話を聞くなどして練り上げたということです。
この夏も平和資料館では、ヒロシマ・アピールズポスター展、関東大震災から考える「災害と平和」、いわさきちひろ平和パネル展などの企画が行われていましたが、地域図書館が身近な地域で平和を見詰めるきっかけをつくることは大変意味のあることで、平和資料館の側からも区内の多方面に呼びかけて平和を伝えていく取組を広げていっていただきたいと思います。今後の取組について伺います。
下馬図書館とせたがや未来の平和館は、戦時中にともに駒沢練兵場内にあったこともあり、日頃から連携して展示などを行っているところでございます。また、今年の七月から九月には「学童疎開・特攻から八十年 世田谷から平和を考える」と題しまして、下馬図書館、せたがや未来の平和館と特攻観音や慰霊碑がある世田谷観音が連携、協力し、また、太子堂区民センターも会場に加え、パネル展示や講演等を実施したところです。
このほか、区内の私立中学校からは、せたがや未来の平和館の取組であるまち歩きツアー語り部に会いに行こうを授業の一環として取り入れたいとの依頼もお受けしているところでございまして、年内の実施に向けて調整をしております。
今後、こうした学校との取組を実績として周知をしたり、また、区内大学などにも連携を呼びかけ、せたがや未来の平和館が平和を伝える発信拠点としての中心的な役割を担い、地域での平和の取組の輪を広げてまいります。
よろしくお願いします。
続きまして、世田谷平和都市宣言の問題についてお伺いします。
世田谷の平和の拠点として、世田谷公園には資料館はじめ、平和の灯、被爆二世の木、平和の祈り像があります。こちらの写真が平和の祈り像です。階段を上って、ブロンズ像の後ろの壁の部分に、平和都市宣言のブロンズ製のプレートがあります。これです。ブロンズ製で立派なものなんですけれども、物すごく小さくて目立たないものです。測ってみましたけれども、二十三センチ掛ける三十四センチ、A4サイズより少し大きい程度です。世田谷で核兵器の廃絶と世界に平和の輪を広げていく、その誓いを全区民のものとするためにも、ブロンズ製の立派なものでなくとも、庁内の区民が集うスペースに平和都市宣言を掲げていただきたい。
例えば、来年の平和都市宣言四十周年を記念して、平和都市宣言ポスターコンクールなどをやって、優秀なものをパネルにして各公共施設に張り出すなど、平和都市宣言が区民にとって身近なものとなり、心に宿るような四十周年にしていただきたいと思います。見解を伺います。
平和都市宣言につきましては、委員お話しのように、世田谷公園の平和の祈り像におけるプレートの掲示のほか、平和資料館開設後は、区内施設での地域巡回展の展示の中で平和都市宣言についてのパネルを掲示しておりまして、施設を利用する多くの区民の方に御覧いただいているところでございます。
来年度は、平和都市宣言四十周年と節目の年になります。本庁舎整備が現在二期工事の途中という状況もございますので、庁内の区民が多く集うスペースに平和都市宣言のプレートを今後掲示できるかどうか、検討をしてまいります。
ぜひ実現していただきたいと思います。
これで質問者を代わります。